産婦人科医療構想 2012年9月
2012年9月号
産婦人科病棟編
地域に頼られる産科・婦人科へ
東葛病院の産婦人科病棟は2011年12月に再開しました。
分娩の休止を行ったころの産婦人科病棟は、23床で市内唯一の病棟でした。
今回再開した病床は4床ですが、例え少なくても、この地域で分娩ができる病院を復活させたい私たちの思いと患者様たちの要望で、既存施設内を改築しました。
分娩休止から7年経ての再開で感じたのは、平均妊娠年齢の上昇でした。妊娠年齢が上昇しているということは、合併症妊娠も増えているということです。
今度の新病院では合併症妊娠の産婦様も受け入れることができるよう、産科と婦人科合わせて1病棟20床の予定です。
現在の産婦人科には設置していないトイレ・シャワー付きの個室も準備し、切迫早産などで長期入院が必要になったとき、少しでもストレスを減らした入院生活ができるようにと考えています。
分娩室も2つ用意し、一つはLDR(陣痛室と分娩室が同じ)として、更に畳の陣痛室も準備する予定です。
その他、楽しくおしゃべりができる授乳室や家族と食事ができる食堂兼用の休憩室など、充実した入院生活が送れるように考えています。
更に、助産師が中心となって経産婦等のお産に立ち会う、院内助産システムの導入も今後検討して行きます。
産婦人科外来も新病院内に設置されるので、外来からすぐに病棟へ移動できます。また、手術室は産婦人科病棟と同じ階にあり、緊急帝王切開等が必要なときはすぐに対応も可能です。
産婦人科という特性から外来位置も考慮した場所に設置予定です。新病院建設といっても、無限に願いが叶うわけではないですが、地域の方から頼りにされる産婦人科を念頭に臨みたいと思います。
産婦人科科長 医師 根本 玲子
*(注)こちらの記事は、過去の東葛の健康に掲載された記事に、若干の修正を加え再掲したものです。
現在の状況とは変更がある場合がございますがご了承ください。