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病院だより「東葛の健康」

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No.371(2015年6月号)

東葛病院の医療【消化器内科・循環器科】
地域の医療を担う~消化器内科・循環器科に新たな医師

新東葛病院開設を来年に控え、建物だけでなく、医療の幅を広げるとりくみの準備も急ピッチですすんでいます。東葛の地域医療を理解し、必要十分で的確な医療を患者さんに寄り添って提供しようと、この春消化器内科と循環器科にベテラン医師が入職しました。ご紹介します。(編集部)

胆膵疾患が得意分野
消化器内科 柿本年春 医師

消化器内科 柿本年春 医師

4月から東葛病院に来ました。医師になって28年目になります。消化器内科を専門にしています。特に、胆道や膵臓の領域が得意です。

前任の病院では約8年間、内視鏡を使った胆膵疾患の診断や治療を主に行っていました。この病院は胆膵疾患の診療では日本でも指折りの症例数を誇る病院です。
胆石、胆管結石、膵炎などの他、難治性といわれる胆道癌や膵臓癌の患者さんの化学療法などもたくさん行ってきました。

東葛の歴史を理解して

内視鏡機器

私は、東葛病院には今から27年前、医師になって2年目の研修医の時に短期間お世話になったことがあります。当時はスタッフがいないため、病棟も半分程度しか利用できず、日中でも真っ暗な病棟を面白半分でのぞきに行ったことを思い出します。この4月に東葛病院で仕事を始めて、当時とは様変わりした病院の姿に驚くとともに、四半世紀にわたって、患者さんを中心にした医療を必死で継続し、今日まで東葛病院を支えられたスタッフや地域の方のご尽力を思うと頭が下がります。こうした東葛病院の歴史や関係者の方々の姿勢に共感し、東葛病院で働くことにしました。

東葛病院の歴史や名前に恥じぬよう、消化器内科の診療をさらに発展させ、この地域の患者さんの診療のお役に立てるようがんばりたいと思います。

虚血性心疾患が専門
循環器科 並木重隆 医師

循環器科 並木重隆 医師

これまで循環器疾患全般に対して永年診療してまいりましたが、特に虚血性心疾患に対する診断と治療、カテーテル治療などを専門としてきました。

心臓病には「待ったなし」の緊急な場合が多いのが特徴で、特に急性心筋梗塞、不安定狭心症、急性心不全、重症不整脈などでは最初の適切な初期治療が生死を分けます。最近の心臓カテーテル治療の進歩は目覚ましく、その効果は第一線の診療現場でこそ生かされるものと考えています。

「待ったなし」に応える

カテーテル室

とかく件数第一主義の過剰な医療行為に走る風潮もみられますが、当科ではこれらに迎合することなく、必要十分で的確な医療を、適切な病状説明と納得のもとに行うことが大事と考えております。

当院では救急科・総合診療科が充実していると思いますが、循環器診療の分野でも、迅速に「待ったなし」の心臓病をかかえる患者さんに必要なトータルな診療を責任持って行えるようにして行きたいと考えております。

■ 主な研修医療機関
甲府共立病院、日本大学附属板橋病院放射線科、心臓血管研究所附属病院

■ 主な勤務先
NTT東日本関東病院(旧・関東逓信病院)循環器内科医長、新東京病院 総合診療科循環器部長、埼玉東部循環器病院 循環器内科部長、みさと健和病院 循環器科部長

■ 資格
日本循環器学会循環器専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、日本内科学会認定内科医

子育て応援コラムKids'n Baby's(きっずんべいび~ず)⑤
子どもの熱中症予防
猛暑から子どもを守る

熱中症、気を付けなければいけないのは大人だけではありません。特に乳幼児は、体温調節の機能がまだ未成熟です。大人は6割が水分でできているのに対し、赤ちゃんの身体は8割が水分です。また、大人の何倍も汗をかき、おしっこも10~20回するので、熱中症を起こすリスクが高くなり、重症化しやすくなるのです。炎天下、買い物などでベビーカーに乗っている赤ちゃんは、大人より地面に近くアスファルトやコンクリートの放射熱で気温より高い温度にさらされます。炎天下でのお出かけは、小まめに日陰で休息して水分補給をしてあげて下さい。

乳幼児は命に直結

赤ちゃんや子どもの熱中症は死にもつながります。ほんの少しと思っても絶対に車の中に赤ちゃんや子どもは置き去りにしないで下さい。子どもは何をするかわからないことや、春から夏の晴天の車中は、外気温が26度くらいでも50度くらいに達することがあるからです。車は、フロントガラスやダッシュボードが熱せられてストーブの役目をします。エアコンを付けっ放しでも、真夏の車中は40度近くなることもあります。充分に注意することが必要です。

雨天時のベビーカーに注意

雨天時も注意が必要です。ベビーカーにつける透明のレインカバーに包まれた中は熱がこもって高温になるので小まめに赤ちゃんの様子を見ましょう。

水分と休息を小まめに

大人が気づかないうちに「このくらい大丈夫」と思って「熱中症」になることがあります。飲み物を欲しがった時は我慢させずに、先を急いでいる時でも水分と休息だけは、小まめに与えましょう。

金澤看護師

子どもの熱中症の主な症状

▼顔が赤くなる ▼体温が上がる(40度近くなる) ▼手足が冷える ▼唇の色が悪くなる
▼おしっこが出ない ▼目がうつろになる ▼大泉門(頭頂部)が陥没する

(乳児の場合) 意識混濁時は救急へ連絡

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告発「重すぎる負担」 経済的事由による手遅れ死亡事故調査
救えた命が受診出来ず手遅れに
いのちに関わる見直し

4月に国会審議が始まった「医療保険制度改革関連法案」は充分な審議時間も保障せず衆議院で可決。国は5月の下旬にも参議院での成立強行を目論んでいます(5月14日現在)。入院給食費の大幅引き上げや、後期高齢者医療の保険料軽減措置廃止など患者さんのいのちに直接関わる制度見直しを、強行する姿勢に怒りがわきます。

お金が無く受診できない

病院2階の患者サポートセンター

4月22日、私たち東葛病院が加盟する全日本民医連は、「2014年経済的事由による手遅れ死亡事例調査」結果を発表しました。24都道府県の民医連院所から寄せられた手遅れ死亡は56人。死因の7割以上ががん(悪性新生物)でした。正規の保険証がなかった人が6割で、そのうち「国保料が払えず加入できなかった」人が3割を占め、全体の4割の人は、自覚症状があり検診で指摘されても3ヶ月以上受診を我慢していました。

受診抑制させない行政こそ

無料低額診療事業実施を知らせる

「7年間、無保険状態だった末、国民健康保険証を手にした時には手遅れのがん。退院後40日で死亡された69歳の男性」。東葛病院が提出した事例です。「正規の保険証を持たない世帯ほど受診抑制させない行政対応が必要。法案は手遅れ死を増加させるもの」。この事例に関わった柳田部長が話してくれました。(編集部)

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歯科コーナー「知っていました?」<隔月掲載>
歯ぎしりについて

東葛歯科 歯科衛生士 谷島 智子

あなたは、歯ぎしりしていませんか?

「やっと眠れる」とウトウトしたところで始まる隣からの「ギシギシガリガリ」。歯ぎしりの音の不快さは、歯ぎしりをしている本人に悪気はないのですが、隣で寝ている人の安眠妨害をおこします。

 歯ぎしりは本人の体のためにも良いことはないので、予防しましょう。

 安静時の正常な噛み合わせは、上下の歯は噛みしめられておらずにわずかな隙間があります。しかし、歯ぎしりは上下の歯が強く噛み合わされ、歯や顎に大きな力がかかった状態になります。

原因と治療方法

歯ぎしりの原因は①噛み合わせ・筋肉のバランスが悪い②精神的・肉体的なストレス③スポーツやパソコンなど集中力を必要とする場合などとされています。また、顎の骨格の成長のために子供の歯ぎしりはよくみられます。

歯ぎしりの治療は基本的には歯科受診をおすすめします。主な治療はマウスピースの作製、噛み合わせの改善、矯正治療があります。ただ、歯ぎしりはストレスも大きな原因の一つとも言われているので、ストレスを感じやすい人はストレスが強くならないように行動パターンを変えてみてはいかがでしょうか。

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いのちと人権の現場から
中国毒ガス被害者の検診活動に参加

救急センター 主任看護師 宇田川 忍

旧日本軍が地中に遺棄した化学兵器の
毒物が入っていたドラム缶

昨年10月、中国黒龍江省ハルビンの「毒ガス被害者検診」に参加させて頂きました。第二次世界大戦終戦時に、旧日本軍が中国に遺棄した「毒ガス兵器」の被害に対する検診で、弁護団と医療団が協力して実施し6回目になります。

敗戦時、禁止されている化学兵器の発覚を恐れた旧日本軍は、化学兵器を中国国内の地中や井戸などに秘密裏に大量遺棄しました。戦後何十年も経った現在、中国各地では、知らずに掘り出した一般市民が被害を受けています。皮膚障害や呼吸障害、神経症状など、様々な身体症状だけでなく、「うつるのではないか?」という差別にも苦しめられたそうです。私は問診を担当しましたが、被害者の生活の厳しさは想像を絶するものです。

検診では様々な診察や検査を行い、中国の病院と協力して、問題のある症状に対する追加検査や処方投薬などが行われました。日本と違い中国は皆保険でなく、就業も出来ない被害者は経済的に厳しく、継続的な支援が必要です。

訴訟も日本で行われていますが、いずれも日本軍の遺棄を認めながらも、「国は被害を予測できない」などの理不尽な理由で敗訴しています。

失われた命・健康は元に戻せない、せめて安心して医療をとの思いで、支援は続きます。

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国連でNPT(核不拡散条約)再検討会議開催
集めた署名を国連本部に届けニューヨークで核廃絶訴えパレード~あらためて核廃絶を

救急科科長 後藤 慶太郎

運動が世論を作っていると確信

4月25日から1週間、NPT再検討会議に合わせて行われた原水協代表団の統一行動に、全日本民医連代表団の一員として参加しました。NPTとは核不拡散条約の略で、5つの核大国(米、ロ、中、英、仏)には核兵器の保有を認め、それ以外には核兵器の保有を認めないなどの問題を有していますが、核兵器がこれ以上ひろがらないようにする国際法です。

核兵器廃絶のための国際署名は、実に633万筆以上が国連に提出されました。私も院内でがんばって集め、わずか二日間で150人の職員が署名をしてくれました。取り組みへの応援の気持ちと、関心の高さを実感しました。

この署名に対し、潘基文国連総長は「署名は我々に希望と期待を与える。彼らの原則的な努力に、私は全面的な支持を誓いたい。」と述べています。日本の運動と署名が確実に核兵器廃絶の国際世論を作っている、と思いました。

パレードでは、全日本民医連の横断幕をかかげて、ニューヨークの街を闊歩し、まさに「世界の中心」で核兵器廃絶を叫んできました。

核廃絶は「理想」ではない

ニューヨークの街をパレードする後藤医師

私の一番の収穫は、マレーシア大使との懇談です。マレーシア政府の態度は明瞭で、大使代行の方が「核兵器のない世界を築くためには、核兵器の廃絶しかない」とおっしゃっていました。そのためには、国連に核兵器禁止条約を提案していると取り組みを紹介、日本の原水協や被団協のみなさんの活動をサポートすると励ましの言葉もいただきました。

日本政府は、アメリカの核の傘にどっぷりつかって、核兵器廃絶の目標を「理想」と遠く彼方に棚上げし、核兵器禁止条約の交渉に背を向け続けています。被爆国として恥ずかしい限りです。

広島・長崎の被爆から70年の今年、あらためて核兵器廃絶のための取り組みを進めていきたいと思います。

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東葛病院・付属診療所の医療活動(2015年4月分)
付属診療所1日平均外来患者数 721人
東葛病院 1日平均救急・夜間外来患者数 53人
1日平均入院患者数 295人
手術件数 108件
主な検査 血管造影 26件
内視鏡 486件
CT 881件
MRI 335件
心電図 942件
腹部エコー 351件
心エコー 301件
救急患者数 1575件
内 救急車搬入件数 241件

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東葛病院
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