2019年1月26日・2月9日 の2日間にわたり作業療法士勉強会が開催されました。
今回は講師に「STROKE LAB」代表である作業療法士の金子唯史先生をお招き致し、
1日目は「ADLにおける課題分析とハンドリング」
2日目は「上肢・手の基本戦略」
というタイトルで実技を交えて講義をしていただきました。
1年目から20年目の幅広い年代の作業療法士に加え,数名の理学療法士も参加し,各日15名ほどで講義に参加しました。
講義の内容としては脳卒中患者の更衣動作分析・治療介入の方法,手の治療の方法についてでした。今回は新人向けに講義内容をしていただいており、先生の新人時代の実体験なども交えながら講義を行っていただけたため「まさにそうだな...」と共感する点が多く、リアルな臨床場面を想像することが出来ました。
更衣に着目した講義では上肢の動きや反復した動作練習だけでなく、骨盤・下肢の動きにも注目して評価・介入することが大切であることを学ぶことが出来ました。また更衣動作のアプローチでは衣類を皮膚に沿わせるように感覚入力をする実技も教わり、被検者として体験すると即時変化を体験することが出来ました。
ペットボトルへのリーチに着目した講義では腕橈骨筋を伸張させ,前腕の回内外の動きに対するアプローチを教わりました。筋の触り方や固定の仕方など細かい箇所までポイントを説明して下さいました。アプローチしている箇所だけでなく全身の繋がり・反応を感じることが大切であると学ぶことが出来きました。
どちらの講義も翌日の臨床からすぐに実践することが出来る内容であり、翌日以降も参加したセラピスト同士で「どうだった?」などと話し合うことができたことがよかったと感じました。
先生が執筆されている「脳卒中の動作分析 臨床推論から治療アプローチまで」を寄贈していただきました。お忙しい中、貴重な講義を行って下さりありがとうございました。
今後も当院で外部講師を招いた勉強会を第2回・3回と継続できるようにしていきたいです。
2018年11月11日第10回なのはなリハ研究会が開催されました。
今回は豊田和典先生をお招きして
『肩関節を語るために必要な知識と触診技術(基礎編:触診)』
というタイトルで行われました。
リハビリ室や他院所から20名程のスタッフが参加しました。
講義内容は肩関節の解剖学、運動学を中心にお話していただき実技は筋肉や靭帯の触診方法を指導して下さいました。
東葛病院でも肩の痛みや可動範囲の低下を訴えてリハビリに来られる患者様が多くいらっしゃいます。
そのような状態の肩関節にどのような異常が起こっているのか?
リハビリスタッフは問診や動きを観察して推察していきます。
異常を知るためには、正常を知っておく必要があります。
写真や映像を交えて「あー、こういう患者さんいるいる」と思わず言ってしまう様な実例集を通し、肩関節に何が起こっているのかを解説していただきました。
実技では筋肉や靭帯の触診方法を教わりました。
肩甲骨のマーキングから始まり、腱板の付着部など。
指の当て方から触る方向など細かく指導して下さいました。
次回は実際に治療を方法など応用編を予定しています
お忙しい中ご講義をして頂きありがとうございました。
今回で3度目となる柏市立柏中学「命の授業」に今年も呼んでいただきました。
中学2年生を対象にした20分間に渡る助産師さんからの講演では皆さんとても真剣な表情で聞いてくれていました。講演の所々でクイズをはさみましたが、積極的に発言してくれる生徒さんがたくさんいて楽しみながら学んでくれていたと思います。
命の授業の後半では赤ちゃん人形抱っこ、妊婦体験、地域の赤ちゃんとのふれあい体験が行われました。
自分たちの命が何億分の一の確率でこの世に存在していること、自分の命も周りの人の命も大切にして、今回の助産師さんのお話が皆さんのこれからの人生に役に立ったらいいなと思います。
2018年7月15日第9回なのはなリハ研究会が開催されました。
今回は大村優慈先生をお招きして
【脳画像から考える脳卒中リハビリテーションの進め方】というタイトルで行われました。
リハビリ室や他院所から30名程のスタッフが参加しました。
大村先生は脳画像所見と臨床症状の関係などの研究を行っており、有名な著書として『リハに役立つ脳画像』を執筆された先生です。
講義内容は我々セラピストが脳画像を読影する意義や読影する上で重要なポイントなどを中心にお話しして下さいました。
午前は、セラピストが脳画像を診る重要性や身体機能評価と画像読影による障害像のマッチングの大切さについてご講義いただき、さらに脳機能の詳細や画像読影のための脳のランドマークについての詳しい説明をいただきました。
午後は、MRIの各スライスでの脳画像の読影方法を実際のMRI画像に書き込む形でより一層の理解を深めました。
午前と午後で同じMRI画像を見た時の情報量やそこから予測される障害像の違いに参加したスタッフが驚く場面がありました。
脳画像の読影に対して苦手意識を持っているスタッフが多くいるなかとてもわかり易く指導して下さいました。今後の臨床で読影した内容を臨床にどのように活かしていくか、さらに学習していきたいと感じました。
お忙しい中ご講義をして頂きありがとうございました。
マタニティークラス調理編
5月8日、マタニティークラスの調理編を行いました!
小雨が降る寒い日でしたが、3組5名の方が参加してくださいました。
ありがとうございます!
初めに、「まごわやさしい」のお話をし、いざ調理開始。
(「まごわやさしい」とは、バランスの良い食事の基本です。
ま=豆・ご=ごま・
わ=わかめ・や=野菜・さ=魚・し=しいたけ・い=いも です。)
5人+スタッフ2人で和気あいあいと楽しく作れました。
メニューは...
サバ缶ハンバーグ・ひじきのマリネ・にんじんしりしり・トマトと大根のスープです。
お野菜いっぱいで、とても美味しかったです!
実は、惜しまれつつも今回で調理実習は一旦終了になります。
今後は、参加者のニーズに合った新たな企画を考えていきたいと思っています。
マタニティークラスでやってみたいことなどありましたら、遠慮なくスタッフまで。
皆さんのご意見をいただければと思います!!
2018年3月18日第8回なのはなリハ研究会が開催されました。
今回は臨床福祉専門学校理学療法学科 町田志樹先生をお招きして
【いまさら聞けない解剖学-上肢編-】というタイトルで行われました。
リハビリ室からは30名程のスタッフが参加しました。
町田先生はコメディカルのための解剖学の再学習・再構築をコンセプトに全国で講習会を開催されており、年間2000名以上の臨床家が受講している先生です。
講義内容は上肢の発達から関節の構造、骨や筋の触り分けなどを指導して頂きました。
同じ「ヒト」でも頸の長さが大きく違って見える。これは肩甲骨の位置が影響をしており正常範囲内でもかなりの個体差がある事などをお話しして頂きました。
午後は骨や筋の触り分け、マーキングを行いました。
我々セラピストにとっては必須の技術ですがマーキングをすると少しずれてたり、目的の筋が触れなかったりとまだまだ練習が必要な事を実感しました。
【解剖学】は医療職としてとても重要な学問であるにもかかわらず、卒後に勉強を忘れがちな分野です。先生のコンセプト通り再学習するとても良い機会になりました。
お忙しい中ご講義をして頂きありがとうございました。
2017年11月19日第7回なのはなリハ研究会が開催されました。
今回は健生会ふれあい相互病院から石渡和明先生をお招きして
【脳卒中片麻痺に対する治療展開
-姿勢制御と上肢操作に着目して-】というタイトルで行われました。
リハビリ室からは30名程のスタッフが参加しました。
午前は神経生理学を中心とした講義を行いました。
ヒトは動く時どのような神経回路を通って身体に指令を送っているのか。
それをリハビリにどのように活かすか。などのお話をして頂きました。
午後は入院中の患者様に対して、先生の評価、治療をデモンストレーション形式で行って頂きました。
先生の視点から、どこに動作の問題点があり、どのようにアプローチするとよいか。
歩行の治療として、「手」がいかに重要かといった事を中心にデモンストレーションしました。
およそ1時間の治療後では患者様の動き、姿勢が大きく変化しました。
治療後は手への刺激が体幹に影響を及ぼすことを実技を通して体験しました。
講習会のデモンストレーションの中で、身体だけでなく患者様の情動・感情面にもアプローチしている姿が自分達のリハビリを見直すきっかけになりました。
お忙しい中ご講義をして頂きありがとうございました。
こんにちは、産婦人科です。
季節はずれの台風など、憂鬱なお天気が続きますね。
去る10月21日、マタニティクラス育児編を開催しました。
マタニティクラスの中でも育児編はご主人の参加が多く、二人三脚で育児をスタートしようという意気込みが感じられます。
妊娠中は、分娩に向けて心身の準備を整えると同時に、育児のスタートを切る為の準備期間でもあります。赤ちゃんがいる生活をイメージして、じっくりゆっくり役割分担について楽しみながら話し合ってくださいね!
赤ちゃんが生まれ、お兄ちゃんお姉ちゃんが、赤ちゃん返りして大変なんです。
という話をよく聞きます。
自分でご飯を食べられるのに食べさせてもらう。
一人でトイレに行けなくなった。など、
今まで出来ていた事が出来なくなるので、手が掛かって大変です。
自分に向いていた目や愛情が、全部赤ちゃんにいってしまったような感覚、わかりますね。
寂しい思いをさせて可哀そうだなと思う反面「忙しい時に限ってどうしてこんな事するの?」と、
つい大きな声を出してしまい...あとで後悔。
そんなパパ・ママに「ちょっとだけ」という絵本を紹介します。
なっちゃんは、お姉ちゃんになりました。
お買い物の時、手をつなぎたいけれど赤ちゃんを抱っこしているのでつなげません。
ちょっとだけママのスカートをつかんで歩きました。
着替えようとした時、髪を結んでもらいたい時、ママは赤ちゃんのお世話をしているので自分でやってみます。
ちょっとだけ成功しました...
私は読んでいくうちに、涙が出そうになりました。
テーブルにこぼした牛乳を見て叱るのではなく、
コップに少し入った事を「ちょっとだけ成功した」と褒めてあげれば良かった。
約二十年前の事を昨日の事のように思い出し反省しました。
日常の忙しさを理由に、つい感情が先走る事がありますね。
絵本の中のママは、別の見かたを教えてくれます。
病院1階のひだまりと、産婦人科病棟に置いてありますので、機会があったら読んでみて下さい。
東葛病院外来師長 M
「ちょっとだけ」
作:瀧村有子
絵:鈴木永子
福音館書店刊行